NHK経営委員会は24日、任期満了により10日付で委員長を退任した石原進氏(74)の後任に、委員長代行を務める阪神高速道路会長の森下俊三氏(74)を選出した。森下氏はこの日、都内のNHKで会見を行い、NHKの自主自立について「経営委員会は一切、放送の編成権などに関与したことはないし、やるつもりもない」。また「放送の自主自立を損ねた意識はない」と語った。

経営委員会については、かんぽ生命保険の不正販売問題を報じたNHKの報道番組を巡る問題で、NHKの上田良一会長を厳重注意したことがあった。

森下氏は70年に日本電信電話公社に入社後、NTT東日本副社長やNTT西日本社長などを歴任。15年にNHK経営委員となり、18年3月から委員長職務代行者を務めていた。新たな委員長職務代行者には昨年3月に経営委員に就任した同大法学部教授の村田晃嗣氏(55)が務める。