女優沢口靖子(55)がテレビ朝日系ドラマスペシャル「お花のセンセイ」(8月30日午後9時)で新人国会議員を演じることが14日、分かった。芸歴37年目で初の役柄に挑戦する。

沢口演じる清楚(せいそ)でかれんな華道家元、鳳丸子(おおとり・まるこ)が主人公の社会派コメディーミステリー。丸子は“みこし候補”として衆院選に出馬し、見事当選。世間知らず、きまじめな性格で周囲を振り回しながらも、自身の哲学を貫き政界で成長していく。沢口と16年ぶりに共演する八嶋智人(49)が秘書を演じる。

19年4月期から通年放送した同局主演ドラマ「科捜研の女」など警察関係の役が続いた沢口だが、今作で演じるのは華道家の新人国会議員。「衣装もパンツスタイルが多かったけど、今回はブラウスにスカート。新鮮に感じています」と笑顔を見せる。名前も「科捜研」の法医研究員「マリコ」から「丸子」に変わり、「新たな自分を表現する場をいただいて、感謝しています」と意気込む。

ドラマでは冒頭から台本3ページにおよぶ政見放送シーンを披露しており、「台本を開いて覚悟しました。毎日のように唱えて覚えました」と苦労を振り返る。思考の土台となる華道についても実際に華道家の手ほどきを受け、内面から丸子を作り上げた。

撮影は新型コロナ禍で一時中断したが、6月初旬に再開。自粛期間も「いい状態でインできるように」と準備万全で備えた。沢口は「人を笑顔に、幸せに、マルにしたいという公約を貫こうと闘う代議士役は、演じていて気持ちよかった」と話しており、「『ドラマをご覧になった方にマルを!』。このドラマを見たあなたを幸せにします」と視聴者にも“公約”を掲げた。

◆「お花のセンセイ」 与党幹部からの要請を受け、華道家元の鳳丸子(沢口)は衆院選比例代表候補として出馬した。当選後、指南役の秘書幸田幸善(八嶋智人)とともに新人議員としてスタートを切る。やがて駅頭あいさつを始めた丸子のもとに、小学生の女の子が「お父さんを助けて」とやってくる。丸子は「絶対に力になる」と約束する。