第66回(23年度)ブルーリボン賞(主催・東京映画記者会=日刊スポーツなど在京スポーツ7紙の映画担当記者で構成)の授賞式が8日、東京・霞が関のイイノホールで行われた。コロナ禍以降、見送ってきた授賞式を4年ぶりに開催。石井裕也監督(40)が「月」と「愛にイナズマ」で監督賞を受賞した。

2010年(平22)の商業映画デビュー作「川の底からこんにちは」で、史上最年少の28歳で監督賞を受賞して以来、13年ぶりの受賞。「映画を作っている人間なら誰もが憧れるブルーリボン賞を受賞できて光栄。自分以上にスタッフや俳優の方が評価されるのが本当にうれしくて。(『愛にイナズマ』などで助演男優賞)佐藤浩市さんからは映画の面白さ、奥深さを教えていただいてるような気がします」と語った。

「月」は相模原市で16年に起きた障がい者殺傷事件をモチーフにした作家・辺見庸氏の小説を映画化したもの。石井監督は製作時を振り返り「やってはいけないというか、やったらまずいんだろうっていう世の中全体に流れている空気。真剣に深く考えればやってはいけないルールや規制はないはずなのに、我々が自主的に忖度(そんたく)して表現を諦めてしまう状況と闘った、というイメージでした」と語った。