先日、複勝専門(たまに単勝)の自称・馬券師T(58)から電話が…。約40年、己の馬券流儀を変えない頑固者は「目下、複勝勝負が確変状態。今月だけで75万の上がり(収益)だよ。がははは」と自慢げに話した。

聞けば、チューリップ賞のアランカール(3着=複勝130円)、弥生賞のバステール(1着=同140円)、スプリングSのアスクエジンバラ(2着=同180円)の複勝に各50万円を投入。「チューリップ賞で、絶望的な位置からアランカールを3着に導いてくれた武豊には心底しびれたよ。俺らの世代にとって武豊は神だからね。そしてスプリングSは人気薄が1、3着にきたおかげで、アスクエジンバラの複勝が180円もついた。まさに奇跡と幸運。今は負ける気がしないよ」。

アドマイヤテラ(2026年3月18日撮影)
アドマイヤテラ(2026年3月18日撮影)

昔から10万、30万、50万、時に帯封(100万)と惜しみなく複勝につぎ込んできた愚か者T。3週連続で幸運に恵まれ、わが世の春状態だが、仮に3~5着が鼻+鼻の僅差だったチューリップ賞で負けていれば、財政的にその後の50万勝負は続かなかったはず。本当、バクチは紙一重。天国と地獄が表裏一体だからこそ、人生もバクチも面白いのかもしれませんね。

で、「負ける気がしない」と有頂天のTは今週の阪神大賞典で50万の“単勝勝負”を宣言。「波に乗っている今こそ、複勝じゃなく強気に単勝で勝負。われらの武豊が乗る芦毛のアドマイヤテラが、今度こそ突き抜ける気がしてならないんだよ」。

88年阪神大賞典で1着同着となったダイナカーペンター(左)とタマモクロス(中央)
88年阪神大賞典で1着同着となったダイナカーペンター(左)とタマモクロス(中央)

芦毛の阪神大賞典と言えば88年。大学2年だったTは質屋、酒場バイト代、奨学金、アパート代、学生ローンを総動員させ、決死の覚悟でかき集めた50万をタマモクロスの“単勝”に投入。結果は逃げたダイナカーペンターとの同着勝利(3着も鼻差の大接戦)で、かろうじて学生破産、退学、除籍を回避したTの放心状態が今も忘れられない(タマモの単勝は170円から同着で120円に)。紙一重の勝負にめっぽう強いTの、今年初の単勝勝負は吉と出るか凶と出るか。勝負は時の運。仮に負けても「複勝にしときゃ良かった~」なんて叫んじゃいけませんよ(笑い)。