【山本幸史・ヤマを張れ】

◆11R・決勝 実は、昨年の日本選手権から始めた前身の「おヤマの大将」以来、私が担当する当欄は連敗続きでした。一部では「デスノート」という悪評も…。止めてくれた柴崎には感謝ですが、決勝はシビアに予想しました。

単騎の郡司が、ウィナーズC以来、2年半ぶり2度目のG2優勝をつかむ。決勝に向け「単騎ですけど、いい位置が取れれば。状態的に勝負できそう」と自信を口にした。

動きの良さは、2予B9Rで証明済みだ。赤板で自らレースを動かし、太田竜馬が先行態勢に。すると、6番手の位置でありながら、打鐘4角から前団をたたきに出た。3着勝ち上がりのレースでの思い切った仕掛けは、自信の表れ。「最近は番手を回るケースが多かった。自力でもやれるところを見せられた」。2予Bの勝負度胸が、単騎の決勝で生きる。

昨年の決勝(5着)も単騎だった。高知500バンクの打鐘過ぎ4角から誘導を切って泳がされ、脚力を消耗したことが敗因となった。今回は、山崎が連日思い切った逃げを打っている。別線の佐藤も、稲川が番手に行く選択を「当然。追い込みとしては、先行するかどうかが大事」と言う。先行は山崎。この3番手が理想だが、1番車で初手から前の位置が取れる。ロスなく好位で立ち回れる。

初日に同県の林雄一がゴール後の心停止で落車し、病院に救急搬送された。後輩の郡司の心中は察してあまりある。ただ、15日には会話ができるまでに回復したと知らせが届いた。「残された僕らはレースを走って、回復を祈るしかできない。走りたくても走れないんですから。いい報告ができるように」。病床の仲間に、最高の結果でエールを送る。絶好調の諸橋を対抗に、3連単(1)-(9)(2)(5)(7)-全の28点勝負。