日本対トリニダード・トバゴ 試合を終え、悔しそうな表情で天を仰ぐ大迫(撮影・横山健太)
日本対トリニダード・トバゴ 試合を終え、悔しそうな表情で天を仰ぐ大迫(撮影・横山健太)

「日本代表は愛知から梅雨入りしました」という感じだ。ベストメンバーを出しながら、結果も内容も情けない。格下の相手に引いて守られ、崩せない。アジアの戦いで何度も見てきた形だ。ワールドカップ(W杯)予選に向けて不安になる。

3バックにして長友と酒井の位置を上げ、クロスを放り込んでもゴール前には大迫しかいないし、相手には高さがある。中島や堂安はその中で勝負するタイプじゃないだろう。シュート数は多かったが、相手を脅かす決定的な場面は少なかった。

ホームでの6人交代の親善試合では途中まで苦しんでも、相手が疲れた終盤に途中出場のフレッシュな選手が得点に絡み、何とか勝つことも多かったが、今回はそれもできなかった。最後に原口を投入するあたりは「22年W杯へのテスト」ではなく、とにかく得点したかったからと映る。そもそも今回の相手は、W杯への準備にふさわしい相手だったのか? 次戦も似たような試合になるだろう。香川が出てくるか、久保にもチャンスが巡ってくるかもしれない。(日刊スポーツ評論家)

日本対トニリダード・トバゴ 前半、冨安(右)に指示を送る森保監督(撮影・河野匠) 
日本対トニリダード・トバゴ 前半、冨安(右)に指示を送る森保監督(撮影・河野匠)