同世代からの後押しを力に変える。北海道コンサドーレ札幌FW興梠慎三(36)はJ1通算161得点をマークする。現役選手で最多、Jリーグ歴代2位タイの記録。首位は大久保嘉人さんの191得点だ。

8月20日、本田圭佑(36)が自身のTwitterで「慎三、目指せ嘉人さん。」と投稿した。興梠が同日のサガン鳥栖戦で通算161点目を決めた動画に対するコメントだった。ともに86年生まれ。投稿を見た興梠は「圭佑とは同い年なので、お互いまだまだ頑張れるように」と、切磋琢磨(せっさたくま)を誓う。「小さい子どもたちは圭佑を目指して頑張っていると思う」と、サッカー少年のあこがれの存在として認めているからだ。

岡崎慎司、長友佑都、家長昭博ら、86年世代には国内外で活躍してきた選手が多数いる。若手時代からともに成長してきた。興梠は「うまく生き残っている人たちがたくさん」と笑うが、「まだまだ自分と同い年で現役でバリバリやっている人たちがいる。負けないように」と闘志を燃やした。

本田からのエールも心強かったはずだ。歴代最多に並ぶまで、あと30得点。これから先もゴールを重ね、“嘉人さんを目指す”姿を見続けたい。【保坂果那】

札幌対磐田 試合終了後、札幌興梠(左手前)は磐田遠藤にあいさつする(撮影・佐藤翔太)
札幌対磐田 試合終了後、札幌興梠(左手前)は磐田遠藤にあいさつする(撮影・佐藤翔太)