【ロンドン1日(日本時間2日)=佐藤成】日本代表がW杯北中米大会メンバー発表前、最後の活動となった英国遠征を2連勝で締めた。スコットランド代表とイングランド代表にともに1-0で勝利。チームの強化とともに選手選考も最終局面に入った。日刊スポーツの担当記者がゲームやチーム状況について深掘る「Nikkan eye」。今回は強化試合で見えた本大会メンバー選考のヒントをひもとく。

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日本代表の実りある8日間の英国遠征となった。当初は28人を招集したが、DF冨安とDF安藤が負傷辞退。追加招集のDF橋岡を加えた27人で活動し、トライしながら結果と自信を手にした。

今回、見極めるべきポジションはシャドー(トップ下)とDFラインだった。前者はMF南野が左膝前十字靱帯(じんたい)を断裂し、本大会に間に合うのか不透明でMF久保もケガの影響で選外。新戦力の適応と既存戦力の代替起用にチャレンジした。後者は主軸にケガ人が続出する中、世界トップ級にどこまで対抗できるかを見定めた。

遠征初戦のスコットランド戦は、明らかに新顔テストの意味合いが強かった。2列目にはMF佐野航とMF鈴木唯が先発。守備の固い相手、連係面で成熟していないことを考慮すると一定の役割を果たしていたが、飛び抜けた存在感を示すことはできなかった。

後半に投入されたMF三笘らによって勝利したことからも主軸の存在感が際立った。新戦力を入れるよりは、三笘、伊東、中村、堂安を同時起用する有効性が証明された。成果としては初選出のFW塩貝の「発見」だった。強度の高さとスピードで違いを示し、アシストも記録。サプライズ選出の可能性を残した。

イングランド戦は「ガチ」メンバーで臨んだ。注目のシャドーは三笘と伊東。実力者に従来と異なる任務を与える新プランがハマり、ウノゼロ(1-0)勝利。本大会では復帰間近の久保、ボランチの鎌田を含めた4人で回す計算がついた。途中出場した鈴木唯と町野の同ポジション序列は上位。メンバー入りの道筋が見えた。

最終ラインは初戦で瀬古、渡辺、伊藤。第2戦で渡辺、谷口、伊藤と並べた。W杯出場国を連続完封。イングランド戦で左右のウイングバックで起用された菅原と鈴木淳は、守備固めの両ワイドとして責任を果たした。敵地で世界トップ相手に難しい時間帯で浮足立つことなく守り切ったことは評価に値する。負傷者の復帰が読めない中、現在の戦力でも十分に戦える。W杯メンバー26人中、7~8人をDFに割くことが濃厚。実力とコンディションを総合的に判断して絞り込む形となりそうだ。

森保ジャパンは第2期で89人を呼び、うち46人が初招集。戦力拡大を図ってきた。GK3人、フィールド各ポジションに2人ずつ数えると計23人。残り3枠でどの層を厚くするのか。5月中旬と予想されるメンバー発表まで約1カ月。チーム力を最大化できる存在を見極めていく。

◆日本代表の主な負傷者 長友佑都(右もも裏)、町田浩樹(左膝前十字靱帯)、板倉滉(背中)、冨安健洋(右太もも裏)、安藤智哉(不明)、高井幸大(箇所不明肉離れ※練習復帰)、遠藤航(左足首)、南野拓実(左膝前十字靱帯)、久保建英(左太もも裏※練習復帰)。