J2磐田は北九州を下し、4年ぶりの開幕戦勝利を手にした。前半17分に先制を許すも、その1分後に新加入のFWジェイ(32)のゴールで同点。さらにジェイの逆転弾、新助っ人FWアダイウトン(24)のダメ押し弾が飛び出し、昨季は1度もなかった逆転勝利で初戦を飾った。昨季は開幕戦を0-1で落としたが、今季は勝負強さを発揮しJ1昇格へ最高のスタートを切った。

 磐田の開幕白星は、ホーム開幕戦に限ると04年(東京V戦)以来11年ぶり。試合後、MF太田吉彰(31)の音頭で選手全員がサポーター席前でジャンプ。喜びを分かち合った。

 序盤から圧倒的に攻めるも、前半17分にFKから先制を許した。昨年の開幕戦はセットプレーで先制されそのまま0-1で終わった。名波浩監督(42)は「昨季がよぎった関係者はいたかもしれないが、やっているコンセプトが違うから慌てなかった」。直後にジェイのゴールで同点に追いつき、そのまま畳み掛けて逆転した。

 今季は90分間走る体力づくりを掲げ、キャンプは前年の3倍の量を走った。守備連動の約束事もチームに浸透し、DF伊野波雅彦(29)は「全員が走れているし負ける気がしない」と自信を胸に秘める。名波監督も「ゲームコントロールは昨季より成長している。昨季60分でガス欠していたが、80分まではもった」と手応えを口にした。

 昨秋、奥大介さん、クラブの礎を築いた荒田忠典元社長が相次いで亡くなった。「天国に勝利を」と願うも、10月11日の岐阜戦を最後に7試合、白星から遠ざかったままシーズンを終えていた。指揮官は「オフも含め4カ月、勝利がなかったのはサッカー人生になかったこと。結果にこだわっていい報告ができる安堵(あんど)感の方が強い」と本音を吐露した。新戦力の台頭も大きな収穫だ。先制されても攻守で仕掛ける「アクションサッカー」を貫き、名波監督は「1試合で終わらずに継続してレベルを上げていく」と次戦を見据えた。【岩田千代巳】