「あれは明らかにPKに見えた」。鳥栖のフィッカデンティ監督は、淡々とした口調ながらも、判定に対する不満を隠そうとはしなかった。

 先制を許した8分後の後半41分、FW豊田陽平(31)のパスを受けたDF吉田豊(26)が、左サイドからペナルティーエリア内へ。ゴールマウスに迫ったところで相手DFのタックルを受けて倒された。判定はファウルなし。その後は新潟に時間を使われた。

 注文をつけたくなるほど、攻撃陣は不発だった。前節2得点と好調なMF鎌田大地(19)がシュートゼロに抑えられるなど、90分で放ったシュートは2本。サイドを起点に形をつくるが、「相手GKのビッグセーブがあったわけではない」(フィッカデンティ監督)と最後の精度を欠いた。

 試合前は鳥栖が13位、新潟が15位だったが、この敗戦で順位は逆転。J2降格圏を背にしながら第2ステージを迎える結果になった。