仙台は28日、宮崎県延岡市内で2次キャンプ初日の練習を行い、午前中はフィジカルを中心に、午後はハーフコートでの11対11のゲームなどを行った。MF三田啓貴(26)は、これまでの金髪をやめ、黒っぽい焦げ茶に染め直した。「気持ちを入れ直す」と気合十分な司令塔は、新布陣「3-4-3」の確立を目指す今季もチームを引っ張る決意を語った。仙台は2月13日まで同市内で練習を行う。

 心機一転のスタイル変更だ。三田は27日のオフ、延岡市内の美容室で、金髪から黒っぽく染め直して、2次キャンプ初日を迎えた。激変した頭髪に、渡辺晋監督(43)から「新入団選手か」というツッコミが入るほどの様変わりだ。本人は「気分を変える」と、これまでの金髪に別れを告げた。

 決意の表れだ。昨季MF富田晋伍(30)とともにボランチを形成。中盤から「堅守賢攻」を支えた。そのスタイルを新布陣「3-4-3」で進化させて上位進出を狙う今季は、司令塔として三田の手腕が問われる。三田も「周りのチームは強くなっている。自分中心になって上を目指していかないといけない」とやる気十分だ。

 新布陣でのプレーについて語った。「(新布陣で)周りの立ち位置は変わっている。攻撃の引き出しが増える」。今季、チーム内でウイングバック(WB)の役割ができた。初の対外試合(25日)の翌日、昨季同様に左ボランチでプレーした三田は、その試合に左WBで出場した新加入のMF中野嘉大(23)を引き合いに、こう言った。「WBは仕掛けるポジション。ヨシ(中野)はドリブルなどで仕掛ける姿勢が見られた。気持ち良く仕掛けられるように、ボールを出したい」。自身に求められる役割を把握した。

 昨季は「チームMVP」を獲得。「今年もそういう活躍をすれば、上位に進出できる。ゴールやアシストを狙っていく」と語った。黒っぽい焦げ茶色の髪は、これから理想の「ビンテージ風」の色に変わっていくという。理想のプレーも、これから戦術練習も本格化するキャンプの中で、磨き上げていく。【秋吉裕介】