湘南ベルマーレの曹貴裁監督(48)は監督会見で、2点をリードしながら横浜FCに後半ロスタイムに追いつかれたのは、自身の采配ミスが原因だったと断言し、試合後に選手に謝罪したと明らかにした。

 曹監督は会見冒頭の総括で「自分の力が足りないなと、すごく思っています。結果、勝ち点3を取ったとしても、僕の采配は間違っていたなと思っているところもあるし、選手に非常に申し訳ないなと思っています。またサポーターとも一緒に喜び合いたかったですが、同じチームを見て6年目…自分の力のなさを、逆に前向きに捉えないといけない。監督という商売は奥が深い」などと語った。

 質疑応答の冒頭で、記者から采配ミスの具体的な内容について質問が出た。曹監督は「3点目を取って、とどめを刺すのを1番やりたかった。(選手を)変えたことで3点目を取ることになったか? 結果、あまり良くないことが起こった。変える前の方が、3点目を取れるチャンスがあった」と説明した。

 さらに采配について質問が続くと、曹監督は「僕の中じゃ結果論じゃない。やっちゃいけないと思っている。本心として、僕の中でそう(采配がうまくいかなかったと)思っていることを、オープンにした方がいい。選手にも今、謝ってきました」と口にした。

 曹監督は、この日2ゴールを許した横浜FCのFWレアンドロ・ドミンゲスを止めるという発想はなかったのか、どこで采配がまずいと感じたのかと聞かれると、次のように答えた。

 曹監督 残り15分の時間帯に、僕が選手に指示を出して選手が動くわけがない。選手の自立、判断が99%。選手交代のアクションで「曹さん攻めたいんだな」、「ここが問題だな」ということを、全員で共有できるのが大事だが、共有できなかったのが1つ。逆に3点目を取りにいくメッセージを促すことが、最後の時間帯を含め、出来なかった。最後に交代して、すぐに2点目をやられましたけど、僕の中で2-1で勝つより2-2で終わって良かった。勝ち点を落とさないと、僕も本気で反省できるか分からないから。

 曹監督は、選手交代によって選手に意図を伝えきれなかったことを反省しつつも「ホームゲームであってはいけないことを起こした責任は残り11試合で返したい。ネガティブじゃなく、これを経験にして先につなげたい」と強調した。【村上幸将】