清水エスパルスとジュビロ磐田の静岡ダービーが明日7日、アイスタで開催される。注目ポイントの1つは、今夏加入した清水FWドウグラス(30)と磐田FW大久保嘉人(36)の両ストライカー。2015年シーズンにJ1で得点王争いを繰り広げた2人が、伝統の一戦に初めて出場し、チームの鍵を握る。

感覚が研ぎ澄まされてきた。磐田FW大久保は5日、磐田市内のグラウンドで行われた調整に参加した。紅白戦1本目に主力組で出場。2トップの一角から積極的に飛び出し、2度の好機を演出した。全体練習後も、鋭いシュートをコーナーに打ち分け、「良い感じです」。順調に進む調整に手応えを口にした。

今年6月26日にチームに加入した大久保にとって、初の静岡ダービーが近づいてきた。「すごい雰囲気になると聞いています。楽しみです」。セレッソ大阪時代の「大阪ダービー」。川崎フロンターレ、FC東京で経験してきた「多摩川クラシコ」に続く伝統の一戦に胸を躍らせている。

データをひもとくと、大久保は清水に強い。01年のプロ入りからJ1で29クラブと対戦。清水戦では、24試合14得点のガンバ大阪に次ぐ、18試合13得点とゴールを重ねている。本人は「たまたま」と言いつつ、会場となるアイスタの印象を問われると「サッカー専用で芝も良い。やりやすいです」と笑った。

現在、チームは4試合連続勝ちなし(2分け2敗)で、J2自動降格圏の17位柏レイソルと勝ち点3差とJ1残留争いの中にいる。「こういう時こそ、勝てばチームがより一丸となれる」。大久保が清水キラーぶりを発揮した時、5試合ぶりの勝ち点3が見えてくる。【前田和哉】