北海道コンサドーレ札幌は浦和レッズに1-2で敗れ、4試合ぶりに勝ち点を重ねられなかった。0-1の前半25分にDF進藤亮佑(22)の今季4得点目で追いつくも、同35分に2点目を失い、逃げ切られた。順位は、1試合消化の多かった3位鹿島を上回れず4位のまま。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場圏3位以内への自力進出の可能性は消滅したが、残り2試合、逆転切符を目指し戦い抜く。

札幌が手痛い1敗を喫した。3位争いする浦和との直接対決で、勝ち点3を奪えなかった。目まぐるしく天気が変わった札幌厚別のピッチを駆け抜けた選手の足は、最後まで止まらなかったが、欲しかった勝利は遠かった。ミハイロ・ペトロビッチ監督(61)は「前半は浦和の方がベターな戦いだった。奪ったボールをなかなかつなぐことができずミスを重ねてしまう展開だった」と、2失点した45分間の戦いを残念がった。

残りの試合全勝でACLが確定するという状況は、選手たちにとってプレッシャーとなり、プレーが慎重になり過ぎた。指揮官が「選手たちは緊張したのか、硬かった」と振り返るように、立ち上がりに苦戦した。開始6分でカウンターからあっさり先制点を献上した。相手のスピードのある攻撃が勝った。FW武藤の連続ゴールに屈した。

22試合ぶりの得点を刻んだ22歳のディフェンダーも悔しさを募らせた。0-1の前半25分にMF菅からの左クロスを進藤が頭で押し込んだ。試合を振りだしに戻し、ペースを取り戻しつつあっただけに「勝ちゲームで決めたかった」と悔やんだ。

主力3選手を欠き臨んだ試合で全力は尽くした。累積警告で出場停止のFWジェイ、契約上出場できなかったMF駒井、左膝痛のMF深井が不在だった。自力でのACL出場圏内3位入りの可能性は消えたが、3位鹿島との勝ち点差は1。残り2試合での逆転の可能性は十分に残されており、主将のDF宮沢は「自分たちはまだまだ諦めたわけではない」。次節アウェー磐田戦まで2週間ある。準備を整え、そろった戦力で満足できるプレーを見せられれば、勝ち点3は手に出来る。あと少しに迫る初のACL切符は逃さない。【保坂果那】