コンサドーレ札幌は、昨季まで所属したDF横山知伸(33)が、昨年末に脳腫瘍の摘出手術を受けていたことを発表した。17年に加入し2シーズン一緒に戦った仲間のために、主将のMF宮沢裕樹(29)ら札幌イレブンは、闘病生活を力づける活躍を誓った。

札幌にとって驚きの知らせだった。昨季途中までともに戦った横山が、病に襲われていた。昨年末に脳内に腫瘍が見つかり、摘出手術を受けた。約2週間の入院後、現在は一時退院しているが、明日23日から再入院して再発防止のための治療に専念する。札幌の選手には、手術前に知らせが届いた。主将のMF宮沢は「一緒にサッカーをやっていた選手。また一緒にサッカーができるように」と回復を願った。本人には直接LINE(ライン)でメッセージを送った。「元気になったらまた一緒にごはんに行きましょう」と約束した。

横山は札幌加入1年目の17年にリーグ戦26試合に出場。最終ラインの主力として01年以来16年ぶりのJ1残留に貢献した。最終節鳥栖戦では決勝ゴールを決めており、攻守で活躍。「チームで何かできることがあれば、手助けしたい」と宮沢。サポートしたい考えだ。

昨季終了後、札幌との契約は満了となったが、その際に横山は「これからコンサドーレがますます日本を代表するビッグクラブになれるよう他の地から応援しています!」とコメントした。サッカー、札幌への愛は、チームメート誰もが感じている。

宮沢は「僕らはいい報告ができるように」。今季のチームの好結果で良い報告を届けることは、病気との闘いの日々に元気と勇気を与えられるはず。本人がクラブを通じて出した「必ずピッチに戻ります!」の言葉を信じ、再びプレーする姿を仲間はみんな待っている。【チェンマイ(タイ)21日=保坂果那】

◆横山知伸(よこやま・とものぶ)1985年(昭60)3月18日、東京都練馬区生まれ。帝京、早大から08年に川崎F入り。同年4月12日大分戦でJデビューし、11年11月19日広島戦で初得点。12年にC大阪、14年に大宮へ移籍し、17年に札幌に期限付き移籍し、18年に完全移籍。同年8月に熊本へ期限付き移籍した。Jリーグ通算210試合10得点(J1通算162試合7得点)。184センチ、75キロ。利き足は右。