場内アナで支える元新潟久保田、現役時同様手抜かず

元なでしこリーガーが、裏方としてチームを支えている。アルビレックス新潟レディース(新潟L)に昨年まで7年間所属した久保田麻友(30)は、引退後フロント入り。

今季は試合の場内アナウンスを担当してきた。残り2試合と大詰めを迎えたリーグ戦。勝利を願う「声」をピッチの元チームメートに届ける。

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「まだカミカミなんですけど、面白さも感じています」。久保田は照れ笑いした。フロントスタッフになって最初のシーズン。リーグ戦は残り2節になった。新潟Lのホーム最終戦は、26日の仙台戦(新潟市陸上競技場)。久保田は開幕からここまで、ホームのリーグ戦とカップ戦の合計9試合で場内アナウンスを担当してきた。

観客への注意事項、イベントなどのインフォメーション、選手紹介、そして勝利後のヒロインインタビューと、アナウンス関連をすべてこなす。「どのタイミングでどの情報を入れるか、アップ中の選手のさまたげにならないように、とか。話すタイミングは考えます。インタビューは何を聞こうか、いろいろと悩んでしまう」。自分で台本を毎試合作成。「簡潔に、内容は固くなりすぎず」と思案を重ねる。

昨年12月に現役を引退し、フロント入りした。事業本部の総務、事業、普及の担当を務める。その1つが試合でのアナウンスだ。”デビュー戦”は4月27日の日テレ戦(新発田市五十公野公園陸上競技場)。最初は「現役のころ、アップ中に聞いていたのを思い出して自己流でやった」。最近は、ファンや関係者に「聞きやすい」と声をかけられるようになった。早口になりがちだったが、プロのアナウンサーにアドバイスを受け、ゆっくり話そうと心がけた。手抜きのない姿勢は、体を張って空中戦を挑むFWだった現役時代に通じる。

昨季まで7年間、新潟Lで活躍した。練習試合を含めれば、フィールドポジションはすべて経験。練習中の実戦ではGKに入ったこともある。文字通り、やり尽くした。ピッチを離れ、「支えてくれる人が本当にたくさんいる。あらためて気がついた」と言う。ファンやボランティア、スポンサーと接するようになってから、周囲のありがたさを実感した。「これからは自分も選手を支えたい」。ホーム最終戦、「ヒロインインタビューで締めくくりたい」と願っている。【斎藤慎一郎】

◆久保田麻友(くぼた・まゆ)1989年(平元)5月9日生まれ、山梨県出身。相川小5年から甲府北東中3年まで甲府市ラグビー教室でラグビーに取り組んだ。平行して中2からサッカーを始める。甲府商からはサッカーに専念しポジションはFW。日体大に進み、12年に新潟Lに入団。17年にDFに転向。昨年12月で引退し、アルビレックス新潟レディース事業本部に所属。なでしこリーグ1部通算74試合出場4得点。

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  • 現役時代の久保田(アルビレックス新潟レディース提供)