鉄壁守備陣をけん引するJ2モンテディオ山形DF栗山直樹(28)が、得点ランク2位のV・ファーレン長崎FW呉屋の勢いを止める。

現在4位のチームは、残り3戦で自動昇格圏の2位大宮アルディージャと勝ち点5差。9日は天童市内で約1時間の最終調整を行い、3ポイントが必須となる10日のホーム戦に向け士気を高めた。

33試合で22ゴール(右足9点、左足7点、頭6点)の呉屋は、長崎の総得点の4割を決めている。栗山は「マークがついていても剥がせる力があるし、貪欲に点を狙ってくる印象がある。1人で守ることも大事だが、(呉屋が)動くところに声をかけながら誰かが見ている状況をつくれれば問題ない。足をしっかり振ってくるので、最後は体を張って止めたい」と意気込む。

ここまでリーグ2位33失点の堅守で好成績を収めてきた山形だが、前節の水戸ホーリーホック戦は、6試合ぶりに複数失点を喫した。サイドを起点にされ後半の9分間で3発を浴びた。「前半のフィーリングが良かったので、そのまま点を取りたかった。攻撃の質と最終的に中をやらせない守備がうちの売り。外からのクロスに対しての守備が課題だと思う」と話した。

7日の練習前ミーティングは1時間以上に及んだ。通常30分程度だが、水戸戦の反省、ここ数試合の走行距離が落ちていることなど話し合ったという。「相手より走り、うちの良さを出していこうと再確認した。ハードワークするチームなので、そこをどう頑張るか」と栗山。

いよいよラスト3戦。「いつもと変わらず強い守備からリズムをつくりたい。勝ち点3は大前提としつつ(得点を)取れるところで取るのが大事」。長崎戦は山形加入後100試合目となる節目だ。最終ラインからもり立て、完封勝利で飾る。【山田愛斗】