初の1次リーグ突破を目指すサガン鳥栖が、今季初の公式戦で、課題の守備崩壊で完敗を喫した。

練習から分析情報を元に警戒し準備もしていたCKと直接FKから2失点。相手GKからの前線へのロングフィード1発から3点目を失った。その場面について、今季から副主将を務めるGK高丘陽平(23)は「集中していたと思うが、もったいない失点。準備してきたが判断ミスが出てしまった」と悔しがった。

2月の沖縄キャンプでは、J2大宮アルディージャとの練習試合に5失点するなど課題の守備のもろさをさらけ出していた。そこから修正もしてきたはずだったが…。高丘は「システムの変更など、いろんな事を想定して練習してきたが今日の3失点。選手で話し合い、改善しないといけない」と、早くも危機感を募らせた。

敗因はそれだけではない。この日、金明輝監督(38)が「攻守のアグレッシブさを求める中、今のメンバーがファーストチョイスになった」という先発11人が、23・82歳という運動量豊富な若手中心の布陣だった。だが耐える場面や攻め急ぎなど、J1経験が少ない若さも露呈し、今季強みとする攻守の速い切り替えがかみ合わなかった。ペトロビッチ監督(62)は勝ったにもかかわらず「(チームは)まだ仕上がっていない」と辛口だった北海道コンサドーレ札幌を攻めあぐね、J1開幕へ不安を残した。