昨季まで毎週火曜日付の本紙静岡版で掲載していた連載を、今季はネットでお届けします。先週に行われたJ1清水エスパルスとJ2ジュビロ磐田の試合で、担当記者が開催日翌日の紙面では書けなかった話やネタを掘り下げます。

     ◇     ◇     ◇

J2ジュビロ磐田は1-2で山口に敗れ、今季3敗目を喫した。開幕からの5試合で2勝3敗と負け越し。2勝1分け2敗だった昨季の成績を下回っている。

低迷の要因はリーグワースト2位の失点数(11失点)だ。失点につながる場面は、自陣でのミスが大きく影響している。小気味いいパスワークでゲームを組み立てることを理想にしているが、相手のハイプレスでボールを失うシーンも少なくない。特に前半15分以内の失点は今季3度目。これ以上、同様の失態を繰り返さないためには、前半だけはリスクを冒さない現実的なサッカーに切り替えることも1つの手段だろう。

鈴木政一監督(66)は「ゲームに近い形で練習しているけれど、疑問符を持ってしまう」と嘆いた。開幕5試合で1度も完封がないのは、磐田を含めると4クラブ(栃木、愛媛、長崎)だけ。成績が振るわないのであれば、戦い方を改める時期ではないか。

今季、現場とフロント陣は「結果にこだわるシーズン」と公言した。内容が良くても、勝ち点が取れなければ意味がない。J1昇格への近道は「勝利最優先」だ。勝ち点3だけを目指す必死さも求められている。【神谷亮磨】

▽得点経過 前半13分(山口)高井和馬 前半20分(山口)草野侑己 前半42分(磐田)ルキアン