開幕2連勝で首位のヴィッセル神戸が、2戦全敗で最下位の相手に手痛いドローを喫した。

22日に6-0の大勝を収めたチェンライと中2日で再戦し、今度は相手の堅守に苦しんでスコアレスドローに終わった。神戸は首位を守っているものの、通算2勝1分けで勝ち点7。

まさかの引き分けに、MF扇原は「中2日で相手も同じ条件。自分たちのデキが悪かった。何も言い訳することはない」と厳しい表情だった。

わずか3日前に大勝したチェンライに今回も当然、勝利を計算していた。だが3から4バックに変更して先発5人を変更した相手は、攻守の切り替えが速く、決定機を多くはつくらせてくれなかった。

「ゴールを奪えなかったことが一番。はっきりとしたゴールチャンスは2、3回あったが、それを決めきれていたら、結果は違ったと思う」とロティーナ監督。

神戸は前回から先発を3人変更したが、前半途中にFWボージャンが脚を痛め、負傷交代を余儀なくされた。代役で入ったMF汰木は後半6分、ミドルシュートを狙ったがゴールを割れない。同28分にはDF槙野の左ボレーシュートは枠を大きく外した。シュートの精度を最後まで欠いた。

主将MFイニエスタは体調不良で今回のタイ遠征に同行しておらず、既に故障者も多い状況だった。長期離脱中のFW武藤の復帰が近いとはいえ、この日のボージャンの負傷はさらにチーム事情を苦しくする。

最終戦は5月1日に、ここまで1勝1敗で2位の傑志(香港)と対戦する。1次リーグ自動突破となる首位を死守するには、負けは許されない状況になる可能性が高い。

「あと1試合を全力で戦いたい」とMF井上。中5日で臨む傑志との最終戦へ、ロティーナ監督がどう立て直すか注目される。