柏レイソルは、パリオリンピック(五輪)世代のFW細谷真大(21)の得点で鹿島アントラーズに競り勝ち、今季初勝利を挙げた。柏は昨年8月6日の京都サンガ戦以来、16試合未勝利と長いトンネルの中にいた。前節まで最下位。その苦境を救ったのが、21歳の若きエースだった。
前半32分、柏はFW細谷が、MFマテウス・サヴィオがスルーパスに抜け出した。細谷はワールドカップ(W杯)日本代表経験を持つ鹿島DF植田と昌子の間を走り抜け、右足でネットを揺らした。1試合を通して細谷のシュートはこの1本。1チャンスをしっかり仕留めてチームを勝利に導いた。
「サヴィオが持ったらはっきり動こうと。いいボールが来たので、うまく流し込めた」。日本を代表するセンターバック2人を相手に得点したことに「ビビらずできたのは自信がついたかなと思います」と振り返った。
この1年の成長は目覚ましい。昨年3月の鹿島戦は、再三のチャンスを決めきれず、チームは0-1で敗れていた。その際「自分の決定力不足で負けた」と敗戦の責任を自ら背負った。以降「自分が点を取ってチームを勝たせる」とのエースの自覚も芽生え、練習からクロスの入り、得点への集中力を磨いてきた。
今季は体も強くなり、得点以外にも、前線からのプレス、相手DFを背負って前線でキープし、時間をつくるプレーも際立つ。パリ五輪世代の代表はもちろん、A代表の定着にも期待がかかる。「A代表のところでも、自分が入ったとき、起点をつくるようにと言われていたので、まずはJリーグでどう、自分が起点をつくるか、相手にかかわらずつくっていきたいし、決めきる力を高めていく必要がある」と見据える。
チームとしても約7カ月ぶりのリーグ戦勝利だ。「この1勝は大きい。やっと勝てたかなと。自分たちがやろうとしていることを、ぶれずにやってこれたことが結果につながったのかなと思います」。頼もしい21歳が、柏で結果を出し、パリ五輪とA代表の階段を上っている。



