J1アルビレックス新潟のFW小見洋太(20)が、J1リーグ戦初ゴールを狙う。6月3日のアウェー湘南ベルマーレ戦での先発出場に向け、聖籠町で進む練習でアピールを続ける。前節28日のホームガンバ大阪戦(1-3)は後半からピッチに立ち、相手がボールと自分を同一視できないポジショニングから背後に抜け出し、チャンスに絡んだ。チームは公式戦3連敗と苦しむが、新潟の“元気印”がフィニッシュゾーンで輝きを放ち、上位浮上のキッカケをつくる。

新潟の左ウインガーが結果を出す。小見は30日の全体練習後、居残りでシュートを特訓。インパクトとコントロールを意識しながら利き足と逆の左足を振り続けた。「感覚がいい日と良くない日のばらつきをなくし、チャンスを確実にモノに出来るようにしたい」と「本格ブレーク」へ表情を引き締める。

前節G大阪戦は後半から出場。1-3の同20分、右クロスに飛び込んだFWネスカウの背後に隠れ、流れて来たボールを胸トラップからシュートに持ち込んだ。ただ、シュートはGK正面。「選手が密集してコースを狙った。ゴール上段に思い切り振り抜いても良かった」と振り返る。チームの連敗が伸びたこととゴールを逃した悔しさをぶつけるように翌29日はオフを返上し、上半身の筋トレや、エアロバイクを使っての有酸素運動に打ち込んだ。

プロ3年目のラインブレーカー。膨らんだり止まったりしながら対峙(たいじ)する相手の視界から消え、ゴールに迫る。「逆を取ることは意識するし、本能的な部分もある。(守備陣が)当初はついて来る印象だったが、最近はいい感覚」と手応えがある。

今季ここまで公式戦17試合出場で19本のシュートを放つ。ルヴァン杯1次リーグ柏レイソル戦(4月5日)ではJ1初ゴールも挙げた。チャンスには必ず顔を出すだけにJ1リーグ戦初ゴールも「そろそろ」とニヤリ。3日の湘南戦。プロ入り前、試合観戦に行ったことはないが実家のある埼玉から湘南の海には家族でよく出かけた。「親がサーフィン好きで。思い出のある土地でゴールを奪い、勝利に貢献する」と気持ちを高ぶらせ敵地に乗り込む。【小林忠】

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