横浜F・マリノスがホームで北海道コンサドーレ札幌に4-1で勝ち、連覇へ望みをつないだ。
FW宮市亮(30)が先制点。守ってはセンターバック5人のうち4人が負傷離脱という緊急事態の中、MF喜田拓也主将(29)らがDFに入って対応した。J1で3位となる51得点という攻撃が武器の相手に、最少失点で耐え、苦しい状況で貴重な勝ち点3を手にした。
喜田主将、松原、榊原、吉尾-。試合終盤、最終ラインの4人で本職のポジションを務めた選手は1人もいなかった。喜田は「代わり、という意識は、今まで死ぬ気で守ってきた彼らに対して失礼」と、離脱を余儀なくされた4人のCB陣へ並々ならぬ思いを持って体を張った。攻撃自慢の札幌に18本ものシュートを浴びたが、最少失点。マスカット監督が「指導者を30年間やってきて初めて」と頭を抱える事態を、総力戦で乗り切り、首位神戸との勝ち点差「4」を維持した。
勢いづける先制点は宮市。前半19分、FWアンデルソン・ロペスのスルーパスで左サイドから抜け出すと、スピードに乗ったドリブルからそのまま右足を振り抜いて右隅へ決めた。昨季は自身が右膝前十字靱帯(じんたい)断裂の大けが。離脱を強いられる仲間の気持ちは誰よりも分かる。「去年は僕が、みんなの諦めない姿や球際の強さに勇気をもらった。今度は思いを背負って」。気持ちの乗ったシュートだった。
15日にはルヴァン杯準決勝第2戦で浦和に敗れ、タイトルを1つ失った。けが人も続出する厳しい状況で、この日に向けては週明けに選手だけでミーティングを開催。喜田が「俺たちは(残り)5連勝できる」と強い言葉を投げかけるなど、団結を高めた。
今季初ゴールとなるチーム2点目を決めたFW杉本は「たとえサイドバックでも、やれと言われたらやる。そういう気持ち」。チームが苦しければ、自らをなげうつ覚悟がある。そんな選手がそろう王者・横浜は、そう簡単にタイトルを明け渡しはしない。【岡崎悠利】



