アジア代表のオーストラリアは1-1でチリに引き分け、1次リーグ敗退となったが、果敢な戦いぶりで南米王者を苦しめた。

 オーストラリアは白星こそ逃したが、南米王者と互角だった。前半42分にFWトロイジが先制し、後半22分に追いつかれても、最後まで諦めなかった。敵将ピッツィ監督に「難しい戦いだった。相手は素晴らしく、強く、チャレンジしてきた。多くのルーズボールを奪われた」と1対1の局面で苦しんだと認めさせた。チリには3年前のW杯で1-3と敗れたが、その差は確実に縮まっていた。

 ポステコグルー監督は時間をかけて、フィジカル頼りだったプレーに、パスやボール支配率のサッカーを注入してきた。その成果が表れた戦いぶりに誇りを持つ一方で「1次リーグ突破が目標だった」と悔しがった。「うちの選手に必要なのは高いレベルの中でプレーし続けること」。チリやドイツとの差は、所属クラブのレベルの差と示唆した。世界トップレベルと戦ったプレW杯の経験を残りのW杯予選につなげられるか。