令和の新時代を担う才能豊かなランナーが、東北長距離界から羽ばたく。高校駅伝の名門・仙台育英(宮城)陸上部に今春、昨年の全国中学選手権1500メートルを制した吉居駿恭と米沢奈々香の男女2人を含む有力1年生13人が入部した。吉居駿と米沢は4月28日、高校初レースになったチャレンジミートゥinくまがや(埼玉・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場)で、ともに自己ベストを更新。全国高校駅伝の王座奪還を狙う同校のために、切り札に名乗りを上げた。【取材・撮影=佐々木雄高】
吉居駿が平成最後のレースで自己記録を大幅に更新し、令和元年の活躍を予感させた。多くの有力校から誘いを受けたが、男子長距離陣のリーダーを務める2学年上の兄大和(3年)の背中を追って入学。将来はエースの期待を担う。チャレンジミートゥinくまがやでは、吉居大や喜早駿介(3年)ら先輩8人と同じ男子3000メートルの最終11組に出場。自己記録を約11秒短縮する高校1年歴代6位の8分18秒87をマークした。総合1位の吉居大(8分6秒44)、同2位の喜早(8分8秒46)に続く、出走288人中5位に入った。
父誠さんは鳥栖工(佐賀)で都大路に出場後、トヨタ自動車陸上長距離部でも走った。母美奈子さんも全国高校総体出場という陸上一家。吉居駿は「兄が強くなっているので、留学生や全国トップクラスの先輩たちと走りたかった。(練習は)きついけど楽しい」と高校生活をスタートさせた。
真名子圭監督(40)は「筋肉がしなやかで勝負どころで仕掛けられる。飛び抜けたエースに育ってほしい」と期待する。昨夏の全国中学選手権1500メートル優勝も、3000メートルでは福島・大槻中から学法石川に進学した藤宮歩(1年)と1秒67差の2位に甘んじた。昨秋のジュニアオリンピック男子A3000メートルは制したが、藤宮が欠場では悔しさは晴れない。駅伝チームは今季、12年ぶり8度目の全国頂点を狙う。全国高校総体出場も狙う吉居駿は「追う立場なのでワクワクします。距離に対応できるようにして(駅伝)メンバーに入りたい。兄と一緒に勝ちたい」と高校でも日本一を目指す。
◆吉居駿恭(よしい・しゅんすけ)2003年(平15)4月8日生まれ、愛知・田原市出身。大草小5年から田原市陸上クラブで本格的に陸上を始める。田原東部中では全国中学選手権に1500メートルと3000メートルで2年時から連続出場。3年時に1500メートル優勝、3000メートル2位。ジュニアオリンピックは3年連続出場で1年時に1500メートル4位、2年時は2位。3年時は3000メートル優勝。全国中学駅伝は2年時に1区5位。1月の全国都道府県駅伝(2区)に連続出場。家族は両親、双子の兄2人。168センチ、54キロ。

