今回は、社会人の男女100人以上が在籍する丸の内朝大学チアダンスチーム「Morning Diamonds」(モーニングダイヤモンズ)です。チアダンス未経験の社会人たちが、チアにはまった理由を聞きました。

Morning Diamonds
Morning Diamonds

モーニングダイヤモンズは、2011年に開校した丸の内朝大学のチアダンスクラスの1期生によって結成された。全8回のクラスは午前7時15分開始にもかかわらず、募集すればすぐに定員になるほどの人気。クラス終了後もチア熱が冷めない受講者たちが続々と集まり、チームには現在10期までの100人超が所属している。

メンバーは、ほぼチアダンスの未経験者。顔触れはバックグラウンドや年齢、性別に関係なく、大手企業の会社員、医療従事者やテレビ局勤務者、子育て中のパパやママなどバラエティーに富んでいる。

参加したきっかけについて、幸介さんは「学生時代にこういう派手な活動ができなかったので…興味がありました」。美穂さんは「最初はダンス未経験だし踊れるか心配でしたが、みんなが笑顔いっぱいでとても楽しそうに踊っているのを実際に見たら、そんな不安なんて吹き飛びました」。

チームディレクターは、全米チアダンス選手権大会でキャプテンとして優勝を経験した森夕希子さん。「もともと前向きでチアスピリッツを持っている人が自然と集まりました。(良い意味で)全力でアホになれる自分たちを“アッホーズ”と呼びながら、いつもチアスピリッツ全開で楽しんでいます」。

館山わかしおトライアスロンでは参加者に声援を送った
館山わかしおトライアスロンでは参加者に声援を送った

チーム結成後のイベント初出演は、12年館山わかしおトライアスロン大会。水泳種目のゴール地点から、メンバー全員が海に向かって声援を送った。まりさんは「聞こえないかもしれないけど、全力でポンポンを振ってエールを送り続けました。最後の泳者がゴールするときに『チアの応援のおかげで何とか泳ぎ切れた。ありがとう』と言ってくれたので、喉や腕の痛みも忘れるくらい感動しました」と振り返った。

エールランでパフォーマンス
エールランでパフォーマンス

13年からは5年連続でスペシャルオリンピックス日本主催のチャリティーラン・イベント「エールラン」に参加。オープニングセレモニーでパフォーマンスを披露したり、ポンポンを持って一緒に走るなど、イベントを盛り上げた。清香(さやか)さんは「私たちが応援すると、ランナーの方は笑顔で返してくれます。そしてランナーが笑顔になると周りの人たちにも笑顔が伝染して。チアの力でどんどん笑顔の輪が広がっていくことを体感しました」と話した。

ツナガリウォークinヨコハマに参加
ツナガリウォークinヨコハマに参加

16年からは、ダウン症の啓発チャリティーイベント「ツナガリウォークinヨコハマ」や「バディウォーク東京」にも参加。ダウン症の子供たちと一緒に公園や街中を行進したり、ワークショップに参加したりと楽しい時間を過ごす。「ダウン症の子どもたちが楽しそうに踊ってくれたことで、私たちも元気をもらえました。楽しいと思う気持ちはダウン症がある人もない人もみんな同じ」と奈央子さん。

バディウォーク東京でのもよう
バディウォーク東京でのもよう

キャプテンの元木宏聡(ひろあき)さんは「(さまざまな活動を通して)チアの持っている力を感じています。ど素人のチアパフォーマーでもチアスピリッツさえ持っていれば、みんなの笑顔を引き出すことができる。笑顔はどんな人にも共通。それに気づかせてくれたのがMorning Diamondsの活動です」。

チームが目指すのは「大人の魅力とあふれるチアスピリッツで、人を街を日本を元気にしていくこと」。元木さんは「交流があるスペシャルオリンピックス日本理事長の有森裕子さんの言葉『できるときに、できることを、できる範囲で、できるだけやる』がまさにうちのチームにぴったりで、大好きな言葉です。年齢、性別に関係なく、これからも自分たちに出来ることを、チアフルにやっていきます!」と話した。

◆Morning Diamonds(モーニングダイヤモンズ)メンバーは20~60代までの男女約100人。拠点は東京・丸の内。イベントに合わせて希望するメンバーが集まり、勤務前と勤務後に区民体育館などで練習を行う。チーム名は、朝(Morning)と大(Diamonds)の造語。朝からダイヤモンドのようにキラキラ輝きたいという思いを込めて命名された。