近畿選手権覇者の紀平梨花(14=関大KFSC)が59・86点の5位と出遅れた。冒頭のダブルアクセル(2回転半)は成功も、続くルッツとトーループの連続3回転を失敗。「リンクに慣れていないのもあるし、ルッツが(練習から)すごく難しかった。ああいう形でも今までは試合で決まっていた。ルッツがゆがんだけれど、トーループで立て直せなかったのが残念」と着氷が乱れた要因を分析した。

 女子において世界7人目のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)成功者となり、加速する注目度。その影響もあってか、微妙な心理状況が失敗につながった。「ジャンプの前に『もうすぐルッツだ。ここで決めないと!』と考えすぎた。集中した方が良かった」。演技後は本田真凜、坂本花織ら世界レベルのライバルの存在を頭から消した。いつものように「うまい選手ばかりだけれど、そういうことを考えないようにしようと思います」。トリプルアクセルも入ってくる29日のフリーへ、気持ちを切り替えた。