男子バドミントンS/Jリーグ1部の東北マークス(宮城)に期待の新戦力、高橋歩夢(23)が新加入した。

これまで所属していた実業団チームのNAGAI(岐阜)が昨年末、活動休止に。移籍先を探していたところ、東北マークス諸多大輔監督(37)から声がかかって、移籍を決断した。

高橋は栃木の出身だが、バドの名門、聖ウルスラ学院英智へ進学し中高6年間を仙台で過ごす。当時から合同で練習した東北マークスとはなじみ深く、諸田監督とは一緒の国体に出場した仲である。高橋は「マークスの選手は全員知っていた。諸多監督とは7年前からお世話になっている」と、再び仙台を拠点にプレーすることを喜んだ。

高校卒業後は日大に進学したが、入学早々の練習で右膝半月板を損傷。手術をし、全治6カ月と診断された。この負傷で1つの決断を下し「膝が悪いと動けなくなってしまう。大学からはダブルスに専念した」と、膝の負担が少ないダブルスに集中した。昨季は全日本社会人総合と全日本総合でともにダブルス9位の好成績を収めた。

コロナ禍の現況で公式戦デビューは不透明のまま。それでも、団体戦で日本最高峰のS/Jリーグと、個人戦の全日本総合で結果を残すことを目標に準備を進める。高橋は「高校時代にはS/Jリーグの観戦に行った。自分が出たいという気持ちは大きい」と目を輝かせる。昨季の東北マークスは1単2複で争われるS/Jリーグのブロック戦で4戦全敗。勝敗を大きく左右するダブルスでは1勝もできなかった。名刺代わりの活躍で、チームに勢いを呼び込む。【佐藤究】