名門アルバルク東京は、スーパースター獲得への意志を明らかにせず-。

A東京の伊藤大司ゼネラルマネジャー(GM)が27日、東京・代々木第1体育館での試合後に取材対応。来季からBリーグでプレーする意向を示した渡辺雄太獲得について、「編成や戦略の部分もある。そこに関してはお答えできない」と話すにとどめた。

この日は親会社にあたるトヨタ自動車の豊田章男会長が観戦。報道陣から同会長との会話で渡辺について話題が上がったかと尋ねられると、伊藤GMは「チームへエールはいただいたけれど、個人的に会話はしていない」とした。

先日WOWOWで放送されたNBA中継で、伊藤GMと渡辺は“共演”。その際、同GMは「感謝の気持ちを伝えたい。我々に夢と希望を与えてくれた」と伝えていた。撮影後の渡辺と会話については「お話をする時間はなかった」と説明した。

伊藤GM自身もかつて、NBAの大舞台を夢見て米国に留学した経験を持つ。だからこそ渡辺が残した足跡の偉大さを強く感じている。「彼が日本に帰ってくると、もちろん日本は盛り上がる」と強調。NBAで6シーズンプレーした選手の存在感は、当然ながら大きい。

昨年11月にBリーグが公表したクラブ決算概要では、A東京の人件費は全クラブ中唯一10億円を超え、12億7315万円だった。渡辺獲得には少なくとも年俸3億円以上が必要とみられる中で、リーグトップの資金力を誇るビッグクラブは、果たしてどう動くのか。