谷真海(36=サントリー)が大会連覇を飾った。女子PTS4(運動機能障害)で1時間13分56秒でゴール。スイムで2分42秒のリードを奪い、バイク、ランの安定した走りで逃げ切った。陸上走り幅跳びから本格的に転向して2年目。今年初レースでも圧倒的な力を見せつけ、昨年から国際大会6戦全勝の快進撃が続く。女子PTWC(車いす)でも土田和歌子(43=八千代工業)が昨年に続いて圧勝した。

 谷はゴールすると、そのまま倒れ込んでしばらく動けなかった。「最後はシビれましたね。すべてを出し切った思いです」。1時間16分台を想定していたが、1時間13分56秒の好タイム。昨年は雨中のレースだったとはいえ、1年で4分10秒も時計を短縮した。

 これで国際大会6連勝。陸上と並行して出場したレースを加えれば9戦負けなしだ。それでも「まだまだスピードも持久力も足りません」。今年は世界選手権(9月、オーストラリア)での連覇を狙うが、それまでは国内の一般レースに参戦。今月20日の南紀白浜からオリンピックディスタンス(スイム1・5キロ、バイク40キロ、ラン10キロ)に挑んでレベルアップを図る。

 20年東京パラリンピックでの実施種目は年末をめどに決定される。谷のPTS4の採用は不透明で、障害の軽いクラスと統合されるという見方もある。「東京へできることをしっかりやって、待つしかありません」。谷は笑顔の下に固い決意を隠して言った。