来年に延期された東京パラリンピックへ向けてトライアスロンの強化指定選手たちが再スタートを切った。20年度第1回強化合宿が16日から20日まで、東京都内のアシックススポーツコンプレックスなどで行われており、日本トライアスロン連合が18日、トレーニング内容などをインターネットを通じて公開した。

新型コロナウイルス感染拡大による活動自粛期間を経て今回の合宿に参加したのは、女子立位PTS2クラスの秦由加子(39=キヤノンマーケティングジャパン・マーズフラッグ・稲毛インター)、男子立位PTS4クラスの宇田秀生(33=NTT東日本・NTT西日本)ら5選手。低酸素トレーニングの推進とスイム強化、東京大会のコース及び環境の熟知などをテーマに、室内プールでの泳ぎ込みやマシントレーニングなどのメニューを消化した。最終日の20日には都内の国立スポーツ科学センターでフィットネスチェックも予定されている。

前回16年のリオ大会で6位に入賞し、2大会連続代表と表彰台を目指す秦は代表チームメートとの再会を喜び、柔らかな表情で「こうして再び元気でスポーツに取り組めるのはたくさんの方の努力と犠牲があったからで、心からみなさんに感謝したい」とコメント。さらに「今後のレースについては未定ですが、また世界中の人たちと競い合える日を楽しみに私自身、もう1度体を仕上げていきたい」と今後調整ピッチを上げていく。

トライアスロンは19年6月28日から今年6月29日までの国際大会成績によるポイントランキングで東京大会出場枠が決まる予定だったが、コロナウイルスによる大会中止で予選期間が来年まで延長された。男女各4種目でランキング9位以内に入れば、1カ国・地域につき最多2つの出場枠が与えられる。日本には出場枠を獲得できなかった場合、開催国枠が用意されている。

▼他の合宿参加選手 男子立位PTS5クラス佐藤圭一(41=エイベックス)、男子視覚障がいPTVI1クラス米岡聡(34=三井住友海上)、同PTVI3クラス山田陽介(23=奈良県協会)