【九州場所こぼれ話 初日~7日目】変化を見た玉鷲の反応 歯が欠けても気にしない正代

九州場所もいろいろなことがありました。

現地で取材した「こぼれ話」をお送りします。

まずは初日から7日目までをお届けします。

大相撲

「新弟子並みに声が出ていた」

初日

午前9時15分の取組開始に合わせて会場入り。

3場所全休していた大野城さんが復帰した。首のケガはまだ完治とは言えないが幕下から序ノ口まで番付が下がってしまったこともあり、出場に踏み切った。「緊張したっすよ。場所って、こんなに緊張したっけって思いました」。実力的にこの番付ならそうそう負けないが、やはり緊張感は別物のようだ。

午前9時55分、元小結遠藤の北陣親方がスーツ姿であいさつ回りをしていた。午後1時から引退会見がある。

引退会見後、花束を受け取った元小結遠藤の北陣親方(撮影・梅根麻紀)

引退会見後、花束を受け取った元小結遠藤の北陣親方(撮影・梅根麻紀)

午前10時15分、木戸終わりの立浪親方(元小結旭豊)を取材。初日から休場する明生関は、途中出場を考えているとのこと。

谷川親方(元関脇北勝力)にあいさつ。秋場所では突然の丸刈りに驚いたが、髪が伸びてきている。「横と後ろを整えました。前回は2ミリだったけど、そのうちまた7ミリにします」。

安治川親方(元関脇安美錦)に取材し、安青錦関の近況を聞く。「ロンドンの疲れを取るのと、体作りに重点を置いた」。準備はしっかりできたようだ。

西岩親方(元関脇若の里)に、明星食品と日本相撲協会がコラボしたカップ麺について取材。

会場内で、片男波親方(元関脇玉春日)にばったり。3場所休場していたので、思わず声を出してしまった。

引退後、初の本場所を迎えた元関脇宝富士の桐山親方が、間垣親方(元幕内石浦)にアテンドしてもらいながら、着物姿であいさつ回りをしていた。少しついて行く。各部署で「現役中は大変お世話になりました。年寄桐山を襲名しまして…」というあいさつを繰り返す。警備室でのあいさつを終えると、中村親方(元関脇嘉風)が「声が出てた。新弟子並みに声が出ていた」と感心していた。

館内の各部署にあいさつ回りした桐山親方(元関脇宝富士)

館内の各部署にあいさつ回りした桐山親方(元関脇宝富士)

桐山親方のあいさつ回りに遭遇した九州場所担当部長の浅香山親方(元大関魁皇)に「(桐山親方は)これから引退会見?」と聞かれた。「それはもう東京でやってますよ」と言うと「こっちにいると、東京のことが分からないんだよ」とぼやく。九州場所担当の親方たちは秋場所前から福岡入りして準備を進めている。

スナック田じまのママ、田島恵美子さんの来場に合わせて取材。

協会あいさつを行う八角理事長(中)と上位の力士たち(撮影・西尾就之)

協会あいさつを行う八角理事長(中)と上位の力士たち(撮影・西尾就之)

新十両の藤凌駕関が強い相撲で初白星。質問にも、ハキハキ答えてくれて、取材が終わると「ありがとうございました」ときっちり頭を下げてから引き上げる。とてもすがすがしい。「まるで若手セールスマンのよう」との声が報道陣からも漏れた。

49歳の誕生日を迎えた玉ノ井親方(元大関栃東)に取材。

場所入りする際、西岩親方が幕内格行司の木村庄三郎さんに贈った幟を発見した。西岩親方に再度、幟について取材した。

初日、大の里の横綱土俵入り(撮影・梅根麻紀)

初日、大の里の横綱土俵入り(撮影・梅根麻紀)

幕内取組は西の支度部屋へ。

金峰山関には取組内容や宿舎事情など取材。九州場所ではつい、博多グルメについても質問したくなるが「福岡にはメシを食いに来てないですからね」。勝負に来ている力士の気合を感じるコメントだった。

打ち出し後、本場所業務の初日を終えた桐山親方に再度取材。警備で土俵周りに集合した時、北陣親方への声援が多いことに少しうらやましがっていた。桐山親方の引退相撲は5月31日。

打ち出し後、観客の声援に手を振って応える北陣親方(撮影・西尾就之)

打ち出し後、観客の声援に手を振って応える北陣親方(撮影・西尾就之)

この後、NHKの大相撲中継は、地震発生のために幕内後半が放送されなかったことを知った。

午後4時半以降は支度部屋で取材していることが多く、放送事情に気づかないことがある。そういえば、支度部屋のモニターはNHKでなく、館内用の映像が流れていた。

SNSなどには、「なぜサブチャンネルで放送しないのか」との声があった。明日、NHKに取材してみようと考えた。

北の富士カレーのその後

2日目

以前から、個人的に関心があった「横綱会」について、二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)に取材。なんと、二所ノ関親方が幹事だった。

初日、大の里関の横綱土俵入りで、隆の勝関が太刀持ちに苦労していた。太刀持ちを経験した親方数人に事情を聴いた。重いといえば重いようだが、持ち手がふらつくのは珍しい。何があったのか、本人に聞いてみた方が良さそうだ。この件、同僚とも情報共有した。

某NHKアナウンサーに、初日の放送事情について聞いた。だいぶ事情が分かったが、「記事にするなら、プロデューサーに聞いてみてください」と言われた。私の名刺をプロデューサーにわたしてもらい、取材したい旨を伝言した。この日のうちに、プロデューサーから丁寧なメールが届いた。局の広報を通して欲しいとのことだった。

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スポーツ

佐々木一郎Ichiro Sasaki

Chiba

1996年入社。特別編集委員室所属。これまでオリンピック、サッカー、大相撲などの取材を担当してきました。X(旧ツイッター)のアカウント@ichiro_SUMOで大相撲情報を発信中。著書に「稽古場物語」「関取になれなかった男たち」(いずれもベースボール・マガジン社)があります。