福岡支部・役員の3部作。最終回の今回は理事長編、乙藤智史選手(35=福岡)にお話をうかがいましたよ。

福岡支部の理事長を務める乙藤智史選手
福岡支部の理事長を務める乙藤智史選手

--理事長になったきっかけから教えていただけますか?

乙藤選手 最初は僕、北九州のブロック理事とかをやってたんです。福岡って何ブロックかに分かれてるんで、そのブロックの代表として理事会に出て地域の選手に内容を伝えるという仕事なんですけど、それをやってた当時、福岡支部の副支部長をされていた山一さん(山一鉄也選手)に「上の役職やってみないか?」って言ってもらったのがきっかけですね。何で僕なんだろう? とは思ったんですけど…。

--でも、そうやって声をかけてもらえるってうれしくないですか?

乙藤選手 もちろん先輩に推薦してもらえるっていうのはすごくうれしかったんですけど、山一さんは結構上の先輩なので「えっ? 僕ですか?」みたいな(笑い)。

--その「えっ?」というのは?

乙藤選手 自分が適任だとも思ってないですし、支部の役員なんて(恐れ多い)って感じだったんで。

--それが「分かりました。やってみます」と言えたのは?

乙藤選手 正直、不安は大きかったんですけど、(福岡)支部の理事長の前にブロック理事を数年間経験したことで、ちょっとずつですけど福岡支部の流れとかも分かってきていたのと、剛さん(川上剛選手)が副支部長としていたから安心感があったんですよね。

--実際、福岡支部の理事長としてのお仕事というのは?

乙藤選手 えーっとですねぇ、たぶん他の支部とかは支部長1人、副支部長1人、理事長1人とかで構成されていて、全国である会議とかに参加するんですけど、福岡支部は人数が多いので、だいたい副支部長までが会議に出るんで、僕は福岡支部内の会議に出ることと、今はコロナの影響でないんですけど、福岡の3場でイベントがあったりする時の選手のあっせんとかをやっています。あとは、支部長や副支部長がいなかった時には支部内での代役をしたりですね。

--心がけていることなどはありますか?

乙藤選手 例えば、支部長や副支部長に何かしてほしいって頼まれた時は、いの一番に遂行するようにしていますし、自分の仕事も含めて後延ばしにしたくないんで、とにかくその日中に解決できることは解決しとこう! と思ってやってます。あと、僕はもう理事長として2期目なので、自分がやってきたことをサポートとして使えたらなと思うんですよね。自分の経験を。今回、初めて副支部長になった浩司さん(渡辺浩司選手)とか、健太郎さん(前田健太郎選手)のサポート役になって、それをどんどん出していけるように心がけています。

--大変さはないですか?

乙藤選手 もちろん、僕の仕事はやっぱりボートレーサーなので、レース以外のことに頭を使うのは役員とはいえ、なかなかちょっと苦労する部分もあるんですけど、求められれば僕は頑張っちゃえるし、頑張っちゃいますね。

--理事長として2期目になっていかがですか?

乙藤選手 役割分担がしっかりできてきて、自分がやることはコレ! って明確に決まったというか…だいたい『これをやっとかないといけないなぁ』って気持ちで待てるので、その点は楽ですね。

--それを察することができるというのは、すごいと思うんですけど?

乙藤選手 何となくの流れですかねぇ。もう選手も十何年やってますんで、意外とその延長で「あっ、そろそろコレかなぁ?」っていう判断は早くなったかなと思います。僕、結構石橋をたたく派なので(笑い)、感じ取りながら、感じ取りながら…ですけど。

--そういう部分が信頼につながって推薦されたのかもしれませんね?

乙藤選手 そうだったらめちゃくちゃうれしいです。僕もどうして僕に声をかけてもらったのか聞きたいですねぇ。でも、おかげで今があるんで、ほんと感謝してます。

 
 

私もすごく気になったので、山一選手に連絡してみると…。「あぁ、乙藤を推したのはね、責任感があるし冗談も言うけど、締めるところはしっかり締めてるし、何よりも剛(川上剛選手)が次の人材を育てたいというのが、言わないけど伝わった時に、それを託したいのも分かったし、剛が目をかけてる乙藤君なら間違いないなと思ったから」と太鼓判を押していらっしゃいました。

 
 

○…水面だけでなくYouTube、Twitterなどのツールを駆使し、精力的にボートレースの魅力を伝える選手が、だんだんと増えてきました。

平山智加選手もその1人です。平山選手といえば、言わずと知れたトップレーサーで、今年も女子の獲得賞金ランキングトップ(9月23日現在)を走ります。G2芦屋レディースオールスターでも上位の投票順位に入るのは間違いないスーパースターですが、何と話もプロ級。基本的なボートレースのルールだったり、ゲストを招いてのトーク、レース場の紹介だったり、めったに見られないものが分かりやすく説明されています。ファンなら是非ご覧頂きたい動画です。

5月に開設されたばかりのチャンネルですが、人気の動画は17万回再生を超えるほど。レースでも、ネットの活動でも、まだまだ躍進が楽しみな選手です。【芦屋ボート担当・土居恒久】