稲垣裕之を軸とした近畿ラインが武田豊樹に打ち砕かれた。

 稲垣は、自分の責任のように肩を落としてレースを振り返った村上義弘と同様に「期待に応えられず申し訳なかった。結果を出したかったんですけどね…」と、感情を抑えながら声を振り絞った。そして「自分の中にまだ何かが足りないんだと思う。そこを見つけていかないと…」と、自分を奮い立たせるように言った。