日刊スポーツ新聞社制定「第35回ボートレース年間三賞」の各賞受賞者が決まった。2連対最多の敢闘賞は松田大志郎(33=福岡)が初めて受賞した。

敢闘賞はわずか1ポイント差と激しい争いの中で、峰竜太の猛追を振り切り、松田大志郎が獲得した。大きな事故もなく、安定して結果を積み重ね、ファンへの貢献度の高さが受賞をもたらした。「コロナとかあって大変な中、1年を通じてフライングや途中帰郷など事故なく走り続けたことが良かった」と分析する。

昨年は22度も優出して7度の優勝を飾った。「くじ運が悪くて、そんなにいいエンジンは引いていないんです。複勝率20%とか30%台の中で結果を残せたのが良かった。自分のやれることを常に一生懸命するだけです。いろんな要素が重ならないといけないと思っていて、努力や才能だけでは優勝はできない」。妥協を許さず、執念の調整力で結果を残した。

3月の福岡SGクラシック出場へ向けて「いつもと変わらず、1走1走全力で走るだけ。特に地元だからと、特別な意識はないですよ」と自然体を強調する。

21年の抱負は「昨年と同じように継続して努力し続ければ、いい結果を残せると思います。それが難しいんですけど…来年も表彰されるようにがんばります」と笑った。【平田英治】

◆敢闘賞 グランプリ終了時点で松田がトップ、峰が4ポイント差で追っていた。松田は大村の4日間シリーズを4勝2着1本で優勝し、地元からつに出走する峰の結果を待った。峰は猛追するも4勝2着4本。わずか1ポイント差で松田が逃げ切り、初受賞を決めた。

◆松田大志郎(まつだ・たいしろう)1987年(昭62)12月5日、福岡県生まれ。09年5月に104期生として若松でデビュー。14年5月芦屋一般戦でデビュー初優勝。16年9月の常滑ヤングダービーでGI初優勝。通算27度のV。157センチ、53キロ、血液型A。