18日、国際親善試合ガーナ戦(30日、日産ス)の日本代表メンバー27人が発表された。

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 メンバー発表を現場で見て「西野さんの焦り」を感じた。これは悪い意味ではない。急きょ、指揮を執ることになって、試したいことが多すぎるのだろう。この1カ月で調子が上がる選手、疲れてしまう選手、けが人など、状況はどんどん変化する。

 システムを決め選手を固定してそこにはめてしまうと、日々の変化に対応できない。ワールドカップは短期決戦で、しかも相手は日本より強い。勝ち点4以上を取るにはその変化(味方も相手も)を俊敏に察知し、瞬時に対応できるチームをつくる必要がある。

 そのため、ポジションを固定せず、複数の選手が複数の位置をこなせて、しかも複数のシステムにも対応できるように仕上げることは大事だ。例えば、DF遠藤はサイドバックでもセンターバックでも、ボランチでも、場合によっては3バックに入ることを想定しないといけない。本田は3トップの右、中央MFとしての準備が必要で、FW浅野なら右MFとしての出番も考えられる。複数の役割に対応できる選手が結局、最後の23人に残るだろう。だから私は西野さんの「焦り=意欲」と受け取っている。(日刊スポーツ評論家)