サンフレッチェ広島のU-22(22歳以下)日本代表MF松本泰志(20)が、豊富な運動量でチームの勝利に貢献している。約2週間ぶりに再開した3月30日の大分トリニータとのJ1リーグ戦で、今季の個人1試合走行距離ランクでトップの13・52キロを走破。チームもクラブ史上初の「3試合連続1-0完封」で3位につける。

プロ初のフル出場だった3月1日のジュビロ磐田戦で13・11キロ(6位)をマークするなど走行距離ランク10傑に3度もランクイン。3月はミャンマーで開催されたU-23アジア選手権にも出場しており、クラブでも代表でもボランチとしてタフにピッチを駆ける。前後左右にパスをさばいてボールも走らせ、総パス数はチーム最多の335本。大黒柱の青山がけがで不在の中、攻守両面で中心を担う。

次節6日のガンバ大阪戦も1-0なら、09年の浦和レッズ以来10年ぶり2チーム目の「4試合連続1-0完封」の珍しい記録となるが、広島が最後にJ1を制した15年の1-0は1試合だけで、2得点以上での無失点勝ちが10試合もあった。東京オリンピック世代のボランチには、最後まで落ちることのない運動量で、1-0からさらにリードを広げる働きも期待される。

【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)

◆松本泰志(まつもと・たいし)1998年(平10)8月22日生まれ、埼玉県出身。昌平高から17年に広島入り。18年4月11日の横浜F・マリノス戦でJ1初出場。昨年夏のアジア大会では森保監督率いるU-21日本代表の主力として全7試合に出場し準優勝を果たす。J1通算8試合0得点。180センチ、69キロ。右利き。

松本泰志(17年2月撮影)
松本泰志(17年2月撮影)