センターバック(CB)2人が守備の国イタリアでのプレー同様、粘り強い守りを披露した。欧州のトップチームで活躍する実力者をそろえた強豪コートジボワールに当たり負けすることなく、無失点に抑えた。

サッカー分析会社「データスタジアム」によると、浮いたボールに競り合った空中戦で187センチの冨安(ボローニャ)は3戦全勝、189センチの吉田(サンプドリア)は5戦4勝。身体能力の高い相手にも2人合計で7勝1敗と、相手のハイボール攻撃はことごとく跳ね返した。国際Aマッチ通算102試合目の出場だった吉田は「アフリカ勢に対してここまで堅く守ることができたのは、僕の記憶にない」とさらなるレベルアップを実感したようだ。

2人は足元の技術の高さも示し、パス成功率はそろって90%を記録。機を見て敵陣まで持ち上がり、好パスを配球し続けた。冨安は前半34分に大きなサイドチェンジのパスを利き足とは逆の左足でMF伊東にぴたりと通すなど、左足のパスもほぼミスなし。森保ジャパン不動のCBとして史上最年少となる21歳で代表通算20試合に到達した。

今回のオランダ遠征から2人は左右の配置を変更した。これまでは冨安が右、吉田が左だったが、吉田は「冨安が自チームで左、僕は自チームで右。チームでやってるところと変えない方がいいとなった」と説明。C・ロナウドらがいるセリエAでプレーする世界基準のCB2人が、今後も日本のゴールに鍵をかけてくれそうだ。

日本対コートジボワール 前半、サイード(左)と競り合う冨安(撮影・PNP)
日本対コートジボワール 前半、サイード(左)と競り合う冨安(撮影・PNP)