欧州遠征中の日本代表が今日、国際親善試合で王国ブラジルと対戦する。

 日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(65)が“故郷”に錦を飾る。ブラジル戦の会場リールには自宅がある。12年完成の新スタジアムは自宅に近い。「選手にも『私の地元でやるんだ。絶対勝たないと。勝たないと生活できない』と言いました」と本気まじり? の冗談を飛ばしたという。近隣の庭とも呼ぶべき会場で「今現在、世界一と言っていい」と認める最強の相手からの大金星を狙う。

 日本はブラジルに国際Aマッチで過去0勝2分け9敗と未勝利。4得点31失点とまったく歯が立たない。格の違いは明らか。この日の公式会見もブラジル、日本の順だったが王国チチ監督と同国連盟が時間をまったく気にせず質疑応答を続けた。結局、予定の倍近い50分に。日本の開始時間は15分遅れ、練習を控えるハリルホジッチ監督の会見は15分間に詰め込んで、慌ただしく終えた。

 勝てば歴史が変わる。「勇気と勇敢さ、野心を持って臨む。勝てると信じたい。私は負けるために準備したことはない。10回のうち、もしかしたら1回成功するかもしれない」。初招集のMF長沢の先発起用など思い切った手も打ち、相手攻撃陣の個別分析映像も見せて準備。大胆かつ冷静に、来年のW杯を見すえ10分の1の確率にチャレンジする。【八反誠】