W杯ロシア大会(6月14日開幕)を目指すMF香川真司(29=ドルトムント)が、約7カ月ぶりの日本代表復帰を果たした。18日、国際親善試合ガーナ戦(30日、日産ス)に臨むメンバー27人に選出。午後1時の発表の瞬間は神戸市内で自主トレ中で、終了後に吉報を受け、取材に対応した。

 21日から始まる合宿(東京近郊)が最後のアピールの場。23人まで絞り込まれる、生き残りをかけたテストへ「まずは選ばれて身が引き締まる思い。ここからだなという感じです」とスタートラインに立った。そして「ずっとチームでも練習はしていたし、けがは問題ない。不安も恐れるものもない」と強調した。

 ハリルホジッチ前監督の下では昨年10月を最後に代表から遠ざかり、今年2月には左足首を負傷。ピッチから約3カ月も離れたが、自主トレでは美しいループシュートや強烈な一撃も決めるなど、好調そのもの。「(新監督の)西野さんも悩まれたと思いますけど、しっかり回復できた。代表の医療スタッフ、ドクターも素晴らしい治療で支えてくれた」と感謝し、あらためて完治を報告した。

 ガーナ戦の後、運命の23人が決まる。「4年前にブラジル(W杯)で負けてから、あの舞台で勝つ確率を1%でも上げられるよう努力してきた。今回、外れたメンバーの思いを背負い、また、経験を求められていると思うので、しかり代表の誇り、責任感を持ってチームを1つにしたい」と全体も見渡した。

 今月2日に西野監督がドイツ・ドルトムントの練習場を訪れた時は、軽傷の検査で練習している姿を見せられなかった。今回は目の前でプレーできる。「コンディションに自信があることを、言葉より、実際にピッチで証明したい。集大成の覚悟です」。W杯メンバー入りへ、ブランクや周囲の心配など吹き飛ばす。生まれ育った神戸の地から反攻の第1歩を踏み出した。