B組1位の日本代表はA組2位の地元インドネシア代表を2-0で下し、2大会連続のU-20ワールドカップ(W杯)出場を決めた。6万の大観衆が詰め掛けた試合会場は完全アウェーの雰囲気に包まれたが、前半40分にDF東俊希(18=広島ユース)が豪快なミドル弾を決めて先制。後半にFW宮代大聖(18=川崎F)のゴールで1点を追加し、大一番を快勝した。U-20W杯は来年5月にポーランドで開催される。

インドネシアがボールを運ぶと大歓声、日本が持てば大ブーイング。気温28度のジャカルタの熱帯夜は、6万人が大声援を送る異様な空気に包まれた。試合開始からピッチの主導権を握る日本に前半40分、スーパーゴールが生まれる。

MF伊藤から左サイドを上がったDF東にボールが渡ると、ワントラップした東は冷静にGKの位置を確かめる。リラックスしたスイングで狙う。「あのポジションならフリーになれるのは分かっていた。ボールが来ればシュートを打つと決めていた」。準備ができていただけに、東のシュートは滑るようにゴール右上へ伸びていく。MF久保が「東選手のスーパーゴールで余裕が出てきた」と、絶賛したミドル弾でチームは世界への扉を開いた。

後半は視界がぼやけるほどの豪雨に見舞われ、時折雷鳴が鳴り響く、荒れた天候に襲われた。さらに、1点差をつめようと、激しくゴールに迫るインドネシアに、主導権を握られる場面が続いた。23分にはペナルティーエリア付近の好位置からFKで狙われ、GK谷が右手ではじくファインセーブで同点を許さない。

後半25分、MF久保が相手DF2人を引き寄せてからFW宮代に決定的なパスを通し、試合を決める2点目につなげた。影山雅永監督は「選手の集中力とコミュニケーション力に敬意を表したい」と、たたえた。日本はU-20W杯で99年に準優勝の快挙を遂げている。その世代が日本サッカー躍進の礎になっただけに、この世代のU-20W杯出場は大きな希望になる。