日本代表がモンゴル代表相手に14得点し、W杯予選最多ゴールで快勝した。FW大迫勇也(30=ブレーメン)は日本代表で初のハットトリックを達成。MF鎌田大地(24=Eフランクフルト)の2戦連続ゴールも生まれるなど、前線の選手が次々と結果を残した。

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大迫の表情に笑顔が戻った。前半23分、DF吉田の縦パスを受けると、背負ったDFをワントラップでかわしてシュート。後半10分にはMF鎌田のパスをゴール前で受けて、冷静に決めた。同ロスタイムに3点目を奪うと、試合後のインタビューでは「点を取ることだけ考えていた」と満面の笑みを浮かべた。今季クラブでいまだ無得点。クールな大迫が“今季初ゴール”の喜びを隠さなかった。

所属のブレーメンでは、1月2日を最後に先発から遠ざかっている。FW登録だが、出場しても本来のポジションで起用されず、思い通りにプレーできないことも多かった。「(ブレーメンでの使われている)インサイドハーフの選手ではなく、FWなので。チームがやっているサッカーでは、輝くことは難しい。だからこそ、チームが自分に合わせてくれるよう、違うものを出していかないと」と、試行錯誤を繰り返している。

FWとしての能力を示すためにも、何より結果が欲しかった。代表に合流した際は「長年(やっている)の1トップで結果を出すことで、コンディションも上がると思う。この2試合は自分としてもすごく大事な試合になる」と話していた。25日の韓国戦では攻撃の起点となる場面が多く、DF山根の先制点をアシストした。この日は念願の結果を手にして、「チーム力の差はかなりあった。前で決めきることができて良かった」と手応えを口にした。

同じドイツで好調のMF鎌田は2戦連続でゴールし、MF南野や伊東ら、決めるべき前線の選手が決めた。大量リードにも最後まで手を緩めることなく、「今までは時間を使うプレーも多かったけど、今日は『できるだけ前に(パスを)つけてくれ』と後ろに言った」と大迫。1年4カ月ぶりのW杯予選を、気持ちよく勝ちきった。【杉山理紗】

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