サッカー女子の23年W杯オーストラリア・ニュージーランド大会(20日~8月20日)に臨む日本代表なでしこジャパン(FIFAランキング11位)が14日、国際親善試合MS&ADカップ(仙台)でパナマ(同52位)に5-0で快勝した。

MF長谷川唯(26=マンチェスター・シティー)が2ゴール1アシストで圧倒的な存在感を発揮。W杯前ラストマッチを飾って15日、決戦の舞台ニュージーランドへ出発する。22日の1次リーグ初戦ではザンビア(同77位)と対戦する。

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26歳にしてチーム2位の代表67試合は、だてじゃない。長谷川が別格のプレーでなでしこをけん引した。前半33分、自陣左の深い位置からパス交換でボールを運ぶと、逆サイドをオーバーラップしていた右ウイングバック清水へ、対角線にロングパス。「唯がああいう持ち方をすれば来るのは分かっていた」(清水)と信頼される、日テレ東京V時代からのあうんの呼吸で先制点をお膳立てした。

4分後には、自身がゴール。FW田中美のスルーパスに抜け出し、左足でシュートを流し込んだ。「FWが起点になって、ボランチが追い越して裏に抜ける形は今までつくれていなかった。大会前にしっかり出せて良かった」と納得。後半16分には右足ミドルも決めてファンの喝采を浴びた。

これが世界最高峰イングランド女子スーパーリーグで培ってきた実力だ。昨季、同リーグのウェストハムからマンチェスターCへ移籍。アンカーとして不動の地位を築いた。プレー時間はリーグ3位の1783分に上り、パス成功率88・6%は「1000回以上パスを試みた選手」の中で堂々の2位。スタッツ・パフォーム社のデータサービス「Opta」からベスト11に選出され、サポーターからも年間MVPに選ばれた。

代表でも、初めて出場した前回19年W杯から一回りも二回りも成長してニュージーランドへ乗り込む。「プレーの幅が広がった」。前回はサイドでの起用が多かったこともあり、本領発揮とまではいかなかった。「今回はもっとゴールに直結する部分だったり、チャンスメークのところで幅が広がっている」。その言葉通り、この日は2ゴール1アシスト以外にも、相手の裏を取るパス、意外性のあるパスを出し続けた。

守備面でも、被シュート0の「完全試合」に貢献した。ピッチの中央に陣取って「どこで奪うのか、動かせるところが前回大会と違う」と胸を張る。壮行試合を勝利で飾ったなでしこは、今日15日に国内最後の練習を行った後、ニュージーランドへ出発する。22日のW杯初戦ザンビア戦へ向け、長谷川の存在は頼もしい限りだ。【千葉修宏】

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