磐田が今季初勝利に向けて“七色”のセットプレーを準備した。今日6日、昨季第1ステージ覇者の浦和とのアウェー戦に臨む。5日、磐田市内での最終調整では数パターンにわたるセットプレーを入念にチェック。キッカーは次々と入れ替わった。

 左サイドからはDF中村太亮(26)、MF太田吉彰(32)の2人。右サイドと中央はMF小林祐希(23)、MF上田康太(29)、MF山本康裕(26)、MF松井大輔(34)の4人が務めた。FK練習ではDF大井健太郎(31)も参加し、ゴールを奪って「俺も蹴るよ」と7人目のキッカーに名乗りを上げた。ブレ球や巻いたクロス、低い弾道など球種は「7人7色」だ。中村太は「ニアサイドを越えるようなクロスを入れれば、チャンスはある。1本を大事に蹴りたい」とアシストを意識した。

 現役時代に「黄金の左足」と評されたキックの名手・名波浩監督(43)は「キッカーの質7割、合わせる選手2割、相手1割」がセットプレーの持論。重要視されるキッカーは位置や状況を考慮し、選手間で決めるという。浦和戦はボール支配率で劣勢になりそうだが、同監督は「とにかく60分間粘り強く戦って、耐えたらチャンスがくる」と分析。少ない好機=セットプレーを駆使し、7色の鮮やかな勝利の虹をかけるつもりだ。【保坂恭子】