前橋育英が優勝候補の市船橋(千葉)をPK戦の末に下した。

 就任33年目の山田耕介監督は、市船橋が千葉県大会決勝で流通経大柏に辛勝した映像を見て「流経のように、もっと前からプレスに行かないといけない」と分析。FWは市船橋の最終ラインに圧力をかけ、ボランチのMF大塚諒(3年)と長沢昂輝(3年)がセカンドボールを拾い続け中盤を制圧し、シュート6本を放って主導権を握った。

 後半に足が止まり、猛攻を受けたが、最終ラインが足をつりながら耐え抜き、PK戦で勝利をもぎ取った。

 山田監督は「勝つとしたら1-0かPKだと思っていた。守備陣がよく頑張った。珍しくハーフタイムで褒めたよ」と目を細めた。昨夏の高校総体は県大会初戦でPK戦の末に常磐に初戦敗退したが、今回は勝利の女神がほほ笑んだ。「初戦敗退からの逆襲」を誓う前橋育英が、大きな壁を乗り越えた。