佐野日大(栃木)が一条(奈良)にPK戦の末、競り勝ち、18大会ぶりのベスト8進出を決めた。

 試合終了寸前に、一条にゴール前の混戦から押し込まれPK戦へ。佐野日大の海老沼秀樹監督は「前回のベスト8もPKで勝ち上がっている。君たちならできる」と鼓舞した。キッカーと順番はすべて選手に任せた。

 前半18分に強烈なボレーシュートで先制点を決めていたDF梅沢峻(3年)が、主将のDF福田一成(3年)から「先陣」を任されたが、まさかの失敗。梅沢は「ヤバイと思ったけど、負ける気がしなかった」。176センチのGK中村一貴(3年)が相手PKを2本ストップし、振り切った。

 中村は「小、中学校時代でPKで勝った方が多い。必ず1本は止めているので、いけると思った」。一条の1人目には成功を許したが「ギリギリまで動かない」と切り替え、2人目、4人目をしっかり止めた。中村は「自分は身長はないけど、ジャンプ力と反射神経が強み。しっかり発揮できた」と胸を張った。