駒大高(東京A)が山梨学院に4発で快勝し、2大会連続のベスト8進出を決めた。初戦となった2日の2回戦では高松商に1-0で辛勝し、内容が悪かった。

 関係者が「疲労回復のために」と吸入用の水素を用意してくれていたが、先発メンバー4人が吸入用チューブを自宅に置き忘れ、大野祥司監督が「支えてくれる人たちへの感謝の気持ちもなっていない」と激怒。サッカー以前の「心構え」から説教し、戦術面のミーティングも中止になった。チューブを忘れた1人、主将のDF高橋勇夢(3年)が選手だけの緊急ミーティングを開き、「気持ちが緩んでいる」など、自分を含めていま1度、メンタル面を引き締めるよう説いた。

 2回戦とは打って変わり、この日は中盤の球際を制すると、サイド攻撃や中央突破など多彩な攻撃パターンで山梨学院を圧倒。セットプレーの流れから3得点し、守っても相手のシュートを3本に抑え無失点で終えた。大野監督は「年に何回かあるかどうかの出来だった」と選手の変貌に目を細めた。初のベスト4進出を懸けて準々決勝では、佐野日大(栃木)と対戦する。指揮官は「うちは波があるので、もう1度、しっかりしないと」と勝ってかぶとの緒を締めた。【岩田千代巳】