全国高校サッカー選手権の準々決勝が5日に行われる。前橋育英は4日、千葉市内で滝川二(兵庫)との対戦に向け調整を行った。

 勝てば埼玉スタジアムへの切符をつかむ戦いで、エースFW馬場拓哉(3年)は「あと1勝で埼玉スタジアムに立てる学校は、全国で8校しかない。それをものにできるのは今年が最後。ものにして、勝ちたい」と話した。

 前回大会で、馬場は2年生ながら「スーパーサブ」として2得点を挙げチームのベスト8進出に貢献した。だが、準々決勝で国学院久我山(東京B)に敗れ、馬場も不発で埼玉スタジアムのピッチは夢と消えた。先輩の涙を初めて見て「次は自分たちがやらなければいけない」と自然と涙がこぼれた。昨夏から、腰のヘルニアや体調不良が重なり、約5カ月の間、離脱した。今大会でピッチに戻ってきた馬場は、初戦の明徳義塾(高知)戦で途中出場ながら2発と復活の号砲を鳴らした。

 全試合で、後半の早い時間帯から「ジョーカー」として投入されており「今は途中出場の形ですけど、その少ない時間でも点を取れないと。そこで点を取れてこそFW」とキッパリ。昨大会はあと1歩で逃した埼玉スタジアムの切符を、今回は自身の得点でつかんでみせる。