青森山田が前橋育英(群馬)を5-0で破り、22度目の出場で青森県勢初優勝を果たした。前半23分にMF高橋壱晟(3年)が5戦連発となる先制点を決めると、ゴールラッシュで圧倒した。

 青森山田MF高橋が圧勝劇の口火をきった。前半23分、クロスを胸でトラップすると左足を振り抜いた。5戦連続ゴールとなる先制点で序盤の悪い流れを断ち切った。これに発奮したのが、準決勝までで通算4点を奪い、高橋と並んでいたFW鳴海だ。後半12分にボレーシュートを決めてまず1点。その2分後に勝負を決定づける2点目を挙げ、得点王に輝いた。鳴海は「超うれしいです。後半は絶対に俺がゴールを決めると決めていた」と喜んだ。

 一方、得点王を逃した高橋は「(鳴海)彰人とは1点ずつとろうって言っていたんですけどね…。ちょっと悔しい」と苦笑い。すでにJ2千葉への入団が内定。「勝者としてすごい期待されると思う。すぐに試合に出ることが目標。東京五輪の代表も、もちろん目標です」と次も見据えた。

 ◆連続試合ゴール 青森山田MF高橋が、初戦の2回戦から5試合連続ゴールを決めた。選手権で5戦以上連発は、11年度の四日市中央工FW浅野拓磨(シュツットガルト)以来5大会ぶり。首都圏開催となった76年度以降、最長記録は6試合連続で過去に4人が達成。

 ◆総体と選手権で得点王 青森山田FW鳴海が、今大会6得点で得点王。夏の総体でも最多7得点を挙げており、同一年に総体と選手権で得点王は、08年度の鹿児島城西FW大迫勇也(ケルン)以来8大会ぶり。その前年の07年度には流通経大柏FW大前元紀(清水)が史上初めて総体、全日本ユース、選手権の3大会で得点王を獲得している。J1で13年から3年連続得点王のFW大久保嘉人(東京)も国見時代の00年度に総体と選手権で得点王。