清水エスパルスはアウェーで北海道コンサドーレ札幌に0-1で敗れ、前半戦を折り返した。試合終了後は大半の選手がピッチに座り込み、立ち上がれなかった。チャンスは作ったが、最後まで決定力を欠いた。相手は6連敗中で、小林伸二監督(56)は「必死でやったのは、我々よりも札幌の方だった」と振り返った。

 前節甲府戦(6月25日・1-0)で今季リーグ戦ホーム初勝利。連勝して上位浮上の契機にしたかった。試合前のロッカールーム、円陣を組んで主将FW鄭大世(33)が声を出した。「ホームで勝ったくらいで、(気持ちを)緩めるな」。だが、立ち上がりに集中力を欠き、バックパスをカットされ、前半6分に失点した。その1点が重くのしかかった。

 左足首痛のFWチアゴ・アウベス(24)を欠き、代わりにMF金子翔太(22)が8試合ぶりに先発。前半19分には見事な連係から枠内シュートを放ったが、GKに好セーブされた。芝が重く、ボールが走らない札幌ドーム独特のピッチに苦しみ、「僕らが甘く見ていた。チャンスで決めきりたかった」と話した。

 前半戦17試合を終え、勝ち点18で18チーム中13位。J2降格圏の16位は目前で、スタンドには「J1にしがみつけ」のメッセージも掲げられた。この日、今季4枚目の警告を受けた鄭は、次節ホームG大阪戦(8日)で出場停止。それでも後半戦に向け、「主将として、もっと声掛けをしていく。みんなの力を集結させていきたい」と言葉に力を込めた。【保坂恭子】